初めての小説書き方講座

推敲の大切さを知り、完成した処女作を読んでもらおう。

・推敲の大切さを知ろう。
 皆さん、初めての小説の執筆は終わりましたか?
 まずは、お疲れ様でした。きっと書き終わった皆さんは、今までにない充実感と高揚感に包まれていることでしょう。今すぐにでも、身近な人に読んでもらったり、ネット上で公開したいと思っているかもしれません。
 ですが、待ってください。
 小説は書き終わったら、それで完成ではないのです。まだ大切な作業が残っています。
 それは、推敲(すいこう)です。
 「推敲って何?」という人のために説明をしますと、推敲とは、一度、書き終わった小説を一から読み返して、全体の内容や誤字脱字、間違った表現などを修正する作業のことです。これを行うことで、小説の完成度をより上げることができます。
 人に読んでもらうために小説を書いている人には、特にしっかりと覚えていて欲しいのですが、推敲は本当に大切です。ネット上などで、よく他人の小説を読む人ならわかると思いますが、誤字脱字や間違った表現が多いと、どんな物語の内容が良くても、それらに気づいた時点で読者の気持ちは非常に盛り下がってしまい、小説の楽しさが半減してしまうのです。ちゃんと推敲して直しておけば避けられることだけに、これは非常にもったいないことです。さらに言えば、推敲の作業の度合いが、読者の人達に対する作者の姿勢を表していると言っても過言ではありません。誰だって、間違いだらけで読みづらい小説を堂々と公開している人には、良い印象は持てないはずです。ですから、小説を書き終わったからといって浮かれず、その後も、きちんと推敲を行うようにしましょう。そうすれば、小説がより読みやすいものとなって読者の人達のためにもなりますし、あなた自身の執筆のスキルを上げることに繋がるはずです。特に誤字脱字などは、いくら推敲しても残ってしまうものですから念入りにチェックしておきましょう。
 それともう一つ。
 もしかしたら、これを読んで、すぐにでも推敲をしようとしている人がいるかもしれませんが、それは駄目です。小説を書き終わってすぐというのは、書き終わったという興奮により、冷静に作品を見ることができなくなっていますので、まともな推敲ができる状態ではありません。長くて一週間、早くても一日は待って気持ちを落ち着けてから、推敲を行いましょう。そうすることで、書き終わった時点は気づけなかった多くの修正点が見つかるはずです。そうして推敲が終わって、自分で問題なしと思えたなら、今度こそ、あなたの小説の処女作は完成となるのです! 

・完成したら終わり、にはしないで。
 完成した小説は、さらなる筆力の向上を望むのなら、できるだけ多くの人達に読んでもらい、しっかりと感想・批評をしてもらいましょう。第三者の目で見てもらうことで、書いた本人では気づけない、あなたの小説の欠点、もしくは優れた部分を知ることができるはずです。もしかしたら、感想・批評をもらう際に、嫌な気持ちになることもあるかもしれませんが、誰かに感想・批評をもらえる機会というのは、本当に貴重なものです。決して怒ったり、眼を逸らしたりせず、真摯に受け止め、しかし、それに囚われ過ぎることもなく、次の作品の執筆に活かしていってください。その繰り返しが、自然とあなたの書く小説をより良いものへと押し上げていってくれるはずですから。


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