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あとがき



 ついに、ようやく、やっとこさ……「エンジェル」完結!
 ここまで辿り着いてくれた皆さん、ありがとうございます!
 疲れた! なんというか、めちゃめちゃ疲れました!
 なにせ、きっと、たぶん苦節四年越しくらいじゃないかな(すごいアバウト)という完結ですから!
 いや、だって、書き始めた正確な日付を作者本人さえも覚えていないのです。

 この「エンジェル」という作品……本当に完結までには、しょうもない紆余曲折がありました。
 まず書こうとした動機が「そうだ、小説を書こう! どうせなら、なんか異世界ファンタジー物がいいよね!」という単純極まりないもので、あとは、まともなプロットも設定も考えずに書き出したのです。そして、「一章」、「二章」、「三章」と書き進んでいたのですが、当然、後先なんて考えてない小説ですから、物語が進むにつれて、話の整合性が保てなくなり、「このままじゃ駄目だ! 一発ネタしか持ってない若手芸人ぐらい駄目だ!」ということになりました。
 私は一日熟考した末に――決断しました。
 「一章」を一から書き直し、「二章」も大幅改稿しようと!
 今思うと、数少ない読者の人からすれば迷惑にも程がある決断でしたが、「エンジェル」を完結させるためにも、どうして必要な作業だったのです。
 そして、そのかいもあって、その後は、いくつかの細かい修正はあったものの、比較的順調に書き進み、こうやって完結に至ることができました。
 本当に、救いようのない作者の未熟さを表すような遠回りっぷりですが、だからこそ、最後まで書ききれたことは、何かしら自分にとって財産になったんじゃないかなぁ、と道徳の先生みたいな感想を持ってるわけです。

 ちなみに「エンジェル」というタイトルは、最初はそのまんま《翼持つ者》を示していたのですが、書いていくうちに、いつの間にか、イヴァルナのことであり、オーシャのことであり、《使徒》化したティルのことであり……と、いろいろな意味を持つようになっていました。まあ、この辺りは、読者の皆様それぞれの判断で決めて頂ければいいかな、と思っています。なんというか我ながら、安易なタイトルですし(笑)
 
 ともかく、無事に物語はハッピーエンドで終わり、この先、ティルとオーシャは、ちゃんと二人で幸せになることでしょう。なにしろ二人揃って、なかなか厳しい人生を歩んでいるので、いいかげん幸せにならないと可哀想そうです。
 実は以前、ある本で「作り話だからこそ、本来なら救いのない話にも救いを作って上げられるんだよ」という言葉を目にしまして、私は、とてもそれに共感を覚えました。だからこそ「エンジェル」もハッピーエンドにし、この先もそういう話を書いていきたいな、と思っているのです。

 まあ、誰も興味ないだろう、私の決意表明は引き出しの端っこにでもしまいつつ、長々と書いたあとがきも、それそれ締めに向かいます。たぶん、ここまでで半数以上の人が流し読みか、読むのを放棄している気がします。きちんと読んでくれた人ありがとうございます。いや、本当に。もう、うまい棒あげます。だって私が好きだから。
 この先、このちっぽけな小説サイトをいつまで続けられるかはわかりませんが、どうぞ今後とも見捨てず、皆さん遊びにいらっしゃってください。
 あと、完結記念でキャラ人気投票とかもやってますので、皆様、どうぞこぞってご参加を。
 参加すると、もれなく、ネットの僻地の寂しいサイトで、なんか良いことした気分になれるという特典が得られます。優しい心をなくしたら、人間駄目だって思うんだ。
 ……ということで、思わず自虐ネタで走り過ぎた感のあるあとがきも、この辺りで終えましょう。
 なんかテンションがおかしいですよね、この文章。
 
 改めまして。
 あとがきも含め、「エンジェル」を最後まで読んで頂き、本当にありがとうございました。
 今後とも、どうぞ「おはなし工房」をよろしくお願い致しますね。
 ではでは!

 2007年3月9日 「おはなし工房」 管理人 誠


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